大学での授業が変わりつつあります。
一方的な講義はMOOCでの予習に任せ、授業は議論や演習に特化する海外の方式を、取り入れようとする大学が少しずつ出てきました。
「何を教えたか」ではなく、「何を身につけたか」が問われる時代。
教室を飛び出し、地域や海外に学びの場を移す取り組みも行われるそうです。
共同学習スペースで討論する学生(京都市上京区の同志社大学)
企業における教育も見直す時期に来ています。
イノベーションや主体的な考えを求める経営者や管理職が多い中、企業内教育は依然として従来の考え・スキルを教えるだけの場となっていることが少なくありません。
顧客視点を求めながら、室内に留まってしまう集合研修。
独自の考えを期待しながら、教えた通りにやらないと叱られるOJT。
個を活かすと言いながら、依然として減点主義の人事制度。
声高に叫ばれている内容と実際の現場・育成施策を見比べてみると、そのチグハグさは誰の目にも明らかでしょう。
これだけビジネススピードが速い中で、依然として人事施策が10年前と変わらないということは、多くの人が感じていることではないでしょうか。
研修の場所も室内に限らず、社会全体が学びの場となり、ときには競合との接点も成長の場ともなります。
日本の企業内教育は、今一度その目的とそのあり方をゼロベースで考え直さねばならないと私は考えます。