日記というか、ひとり言。

散歩をしていて、スポーツ見ていて、映画を見ていて、漫画を読んでいて思ったこと。

「生徒」としての経験が、「教師」の質を高める

先日、セブ島の英語留学というものを短期体験してきました。

島ごとに言語が異なるフィリピンでは、共通語に英語を採用。

国民ほぼ全員が英語を話せる環境にあるため、「英語を勉強しに行くなら、欧米に行くよりフィリピンの方が近いし、圧倒的に安いよね」と、韓国人が始めたのが、フィリピン英語留学とのことです。

現在では日本人運営者も多く、オンライン英語学習サービスの先生はフィリピン人が7割を占めているのではないでしょうか。

 

今回は、滞在5日間、授業日数6時間×3日間という超ショートステイで特別に組んでもらった短期体験でしたが、行って良かったと心から思えます。

 

▼お世話になってクロスロードさん

crossxroad.com

 

理由としては、まず良い気分転換になったこと。

授業はマンツーマンですが、林間学校のような共同生活だったので、普段の生活とは違った日常も楽しさの1つでした。

 

それに、休日は離島で楽しむこともできましたしね。

電気がなかったけど。。。

 

2つ目の理由は、単純に英語力向上につながったこと。

大学受験以来ほとんど学んでこなかった英語。。。
(多くの社会人の方、同じじゃないですか?)

そもそも1日6時間の英語の学習は人生初でしたが、発音の基礎から学び直すことができました。

 

これをきっかけに英語学習は続けていますが、「th」「v」「f」の発音を繰り返し指導(注意?)していただいたことは、貴重でした。

自分の発音がなぜ通じないか、なぜ相手の英語が理解できないかが、よくわかりました。

 

3つ目は、相手の視点に立つ機会を得られたこと。

ここ数年の人生では、社会でも家庭でも「教える」立場がほとんどだった自分ですが、今回ばかりは「教わる」側。

普段、職場では自分では慣れた業務を教えるときに「なんでこんな簡単なことが覚えられないんだ」。

小学生の子供に対して大人げなく「なんでこんな簡単なことが理解できないんだ」。

そんなことを思って(時には口走って)しまうことがありましたが、今回の英語留学で反省しました。

 

はい、「こんな簡単なこと」ができないんです、難しいんです。

 

“「th」「v」「f」の発音を繰り返し指導”と書きましたが何度も同じことを注意されました。

それこそ、「せっかくフィリピンに来たのに、ずーっと「v」の口の動きだけで終わるのでは?」と思うくらい。

自分でもできていないことがわかっているのですが、それでも舌が回らない。

そして、うっかり忘れてしまう。

 

「なんでできないんだ?」

いやそんなこと、こっちが教えて欲しいですよ、先生。。。

という感覚です。

 

仕事も勉強もそうですが、慣れた仕事、わかっていることっていうのは、自転車に乗るような感覚なんですね。

言葉より体で理解しているような。

でも、初めて学ぶ側は、まだその境地に至っていないのは当たり前のこと。

先生や上司が簡単そうにやっていることが、うまくできなくて歯がゆい思いをしているんですね。

当たり前なのですが、教える立場の人は、意外とこのことが理解できていない。

自分も同じ経験をしたはずなのに。

むしろ、無意識にもマウントを取るための材料にしてしまっている。

 


今回の英語留学で感じたことは、「教師」は定期的に「生徒」としての経験が必要ではないかということです。

大学教師にはサバティカル休暇なるものがありましたが、小・中・高校の先生にはそういう機会はあるんですかね?

教師不足の昨今ですが、ぜひその機会を作った方が良いと思います。

 

もちろん余暇としても新しい気づき燃えますし、学びたい研究をしても良いでしょう。

ただその時間を「生徒」になる機会としてもあてて欲しいです。

それによって、新しい気づきを得る楽しさを再認識できます。

また、学びのテーマが「教育」「学習」であれば、教え方、教える内容が進化します。

そして、「生徒」の立場になることで教えることに寛容になれることが、最も大事だと思います。


これは企業の管理職の方についても同様です。

リスキリングという言葉が少し前に声高にされていましたが、今はどうでしょう?

このリスキリングの価値は、新しい知識の習得だけではありません。

まさに「教わる」という経験自体が、管理職としてのレベルアップにつながります。