「出向者」ついて考えました。
よくあるのは、親会社から子会社への出向です。
もちろん、ノウハウ共有のために出向している人もいるでしょうが、そうでないことも少なくないはず。
一般社員が、お客様のように出向してくることも見受けられます。
はっきり言うと、雇用調整、人件費調整のためというのもあります。
それぞれの、事情はあると思いますが、ここでは私が思う、親会社からの出向社員が持つべき意識について書きたいと思います。
1.自分がいつか抜けるという意識を持つこと
簡単に言うと仕組みを作るという意味です。
出向者は、いつか出向元に変えります。(予定です)
がむしゃらに働くことは良いのですが、そういう流れだけ残されていく側からするとたまったものではありません。
私は、リーダーの要素として、自分が抜けたときのことを考えて動くことができるかが重要と考えています。
仕組み・ルールを作り、人を育てることです。
管理職として当たり前のことですが、親会社からの出向者であれば一般社員でも持つべき意識です。
その理由は、次の考えにも通じます。
2.出向先を価値ある会社にすること
もともと価値がある会社であれば、それを「引き上げる」「つなげる」ととらえてください。
グループ会社・子会社として位置付けられるのであれば、それはグループ内で価値があるためです。
しかし、それが勘違いされると「安い請け合い先」としてだけ見られるようになります。
それが行き過ぎると、その出向先の企業は疲弊感がたまるだけで、趣向者に対する目線も冷ややかになるでしょう。
大事なのは、その企業がグループ内にとどまらず、社会的に価値があると企業に引き上げること。
その上で、さらにグループ各社との相乗効果が図れることが大事です。
親会社との強固な関係は強みととらえて良いのですが、親会社への依存は致命的な弱みとなるためです。
上記の視点を出向者が持つことで、出向先の企業も発展します。
そうでなければ、親会社の体系給与体系での人件費を、子会社の売上から支払うのに割が合いません。
そして、上記のような視点が持てない出向者であれば、親会社から行く必要はないでしょう。
親会社に戻そうという温情ある企業であれば良いのですが、「だったら転籍させよう」と考えることが普通な気がします。
「出向先で骨をうずめたい」という考えもあるとは思いますが、できたら前向きな理由で転籍をしたいものです。