7月23日に行われた《SoftBank World》というイベントで、ソフトバンクの孫正義社長が「世界へ挑む」と題して講演を行われました。
その中で、新30年ビジョンを作るにあたって描いた“300年後の未来”について、大胆な仮説を披露しました。
【300年後の世界】
◆脳型コンピュータの実現
◆知的ロボットとの共存
◆テレパシーが人と人を繋ぐ世界
◆平均寿命200歳の時代へ
など、その内容自体も驚きですが、300年先を見越していることが孫正義氏のすごいところです。
予測不可能と言われている時代にありながら、常に長期的なビジョンを描く。
だからこそ、他に先駆けたサービスやビジネスモデルを打ち出せているのでしょう。
(《SoftBank World》での孫社長の講演資料から)
一方で、その他の多くの企業の経営者が近視眼的になっていると私は思います。
目先の利益を重視するあまり、今売れる商品だけに注力してしまう。
優位性のあるイノベーティブな商品を求めながら、すぐに市場に出せるものを欲しがり、結局は既存のものの改善商品の域を出ないものばかりに投資してしまう。
人が大事と言いながら、育成に目が向いていない。
など、至るところで足元ばかり気にしてしまうことが感じられます。
結果として、目に見える課題ばかりに目が向いてしまい、社員のエネルギーを下げているという状況が少なくないのではないでしょうか。
元本田技研工業の副社長である藤沢武夫氏の言葉を借りると、経営者とは、一歩先を照らし、二歩先を語り、三歩先を見つめるもの。
もちろん経営者として社員の足元を照らすことは重要ですが、三歩先を見越して初めて、一歩先を照らすことができます。
たとえ、予測不可能で変化のスピードが速い時代だとしても、いや“だからこそ”将来のビジョンを描くことが重要です。
そうすることで初めてアクションが具体的になり、また支援者も現れるのものです。
成功は偶然に起こるのではなく、強い信念や明確なビジョンのもとに訪れます。
《SoftBank World》での孫社長の講演資料はコチラから。