『ALWAYS 三丁目の夕日’64』を映画館で観てきました。
面白かったです!たくさんの人情話があり、笑いありで、ぜひお勧めしたい映画です。
個人的には、自動車屋を営む堤真一の親父ぶりが大好きなのですが、「最近、こういう人が減っているな」とも感じました。
堤真一は自動車屋「鈴木オート」を営む頑固親父。
第一作では、集団就職で地方から出てきた堀北真希が、この「鈴木オート」に就職することから始まります。
第三作目となる本作のテーマは、「巣立ち」。
その堀北真希がめでたくも結婚していく話がメインの一つとなっているのですが、そこに関わる堤真一の喜怒哀楽ぶりがまた面白い!
変な虫がつくようであれば憤慨し、親でもないのに結婚を認め、親以上に幸せを喜ぶ。
社員である堀北真希を本当の娘のように感じていたわけなんですね。
こういった昭和の個人商店が成長して、今の中小企業や大企業となっていくわけですが、その過程の中で堤真一のような“親父っぽい”経営者・上司が少なくなっている
と、ふと感じました。
もちろん時代背景が激しく変わる中で、変えていかなくてはならない人間関係のあり方もあるかもしれません。
それでも、上司となる方に持っていてほしいなと思うのが、「親心」です。
今期の目標達成にばかり終始し、「できが悪い」ようなら、降格や配置転換を考えればいいと思っているような方も、少なくないのではないでしょうか。
もちろん上司は全体最適を考えなくてはいけないし、部下は一人ではないでしょう。
しかし、部下からするとは自分居場所を選べるわけではないし、上司は一人です。
「この部下の将来を真剣になって考えているか」
「生涯、パートナーとして付き合っていけるか」
こういうことを、今一度考えていただきたい。
真剣になって本人のことを考えてみたら、「何が好き」で「どうなっていきたいか」といった本人の志向にも自然と関心が湧いてくるはず。
「生涯のパートナーはこの部下1人」なんて考えてみたら、躍起になって本人の成長を望むようになるはず。
「将来こうなってほしい」という期待を持って、日々接する。
想いが強いからこそ、時には厳しい言葉も出てくるかもしれませんが、その想いは信頼関係の礎となっていきます。
「評価結果を伝えるにあたって、納得感を持ってもらうことが難しい。うまい伝え方はないか?」
という声を聞きます。
結論から言うと、納得感を得られるかどうかは面談の前から決まっています。
「本気で自分のことを考えてくれている」と感じられれば、部下はどんな評価家か結果であっても、「この人が言うなら」と納得します。
「この人は自分のことを理解しようとしてくれていない」と思われてしまったら、何を、どう言っても響かないでしょう。
「こんな時代に…」「若い人はそんなこと求めていない」と思われるかもしれません。
それでも上司の方は、「この部下と一生付き合っていく!」くらいのの気持ちで接してみてください。
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズが年齢を問わず、見た人から高い評価を受けているのは、そこに求めるものがあるからではないでしょうか。