話を聞く姿勢が部下のモチベーションを引き出すと言われています。
コーチングという言葉が出てきて以降、上司にとって「聞く」ということは必須スキルのようになってきています。
そのため、聞くことの重要性やスキルを研修で伝えてほしいというご依頼も少なくありません。
ただ、この「聞く」という能力の向上は上司だけでなく、部下側にも必要だと感じることがあります。
上司・部下間の関係性の中で上司の話を聞くということは、当たり前のことなのですが、、、
思うに、部下側の聞く姿勢が弱くなっているのではないかと。
上司からのアドバイスや指摘を素直に聞き入れられない人が多くなっていると。
ダメ出しされるのが嫌で、自分の意見の正当性を押し通そうとしている風景。
職場で目にすることはないでしょうか。
上司が話を終える前に、口を挟んでしまうこともあるかもしれません。
一番ひどいのは、その場では「わかりました」と答えながらも対応しない、“やり過ごし型”でしょう。
自分の考えを持つことはとても重要なことですし、イエスマンになる必要もありません。
もちろん、上司の中には、粗探しや揚げ足取りばかりのコミュニケーションの方もいます。
粗探しの目が強すぎると、否定する思考からスタートしてしまい、適切な判断ができていないこともあるでしょう。
ただ、そういう場合こそ、聞く姿勢が重要です。
自分の考えを押し通そうとすればするほど、火に油を注いでしまうためです。
そして、
「話を聞いてくれない上司」
そう思ったときは既に信頼関係が崩れていることが考えられます。
自分自身が盲目になっている可能性が高いでしょう。
内容はもとより、自分の話し方に対しても。
そうなると、上司の意見を否定することが目的となってしまっていることもあります。
本当はいいアドバイスをくれているのに。
とにかく聞く。
これは、単純なようでいて見失いがちな大事なポイントです。
相手をどうこう思う前に、自分の姿勢を振り返ってみる。
自戒の念を込めてそんなことを思いました。