新入社員が入社して、早2週間。
新入社員研修の時期を終え、すでに現場配属されている企業も少なくないことでしょう。
「うちは成長意欲の高い人を採用している」
という企業に限って、その成長は本人に委ねられていることが非常に多いものです。
採用が成功しているということに感心しつつも、
その成長意欲を活かしきれていないことをもったいなく感じます。
委ねているとは言っても、業務に必要な知識・スキルを教えない職場はないでしょう。
では、実際に何を委ねてしまっているのか。
それがまさに「成長意欲」です。
成長機会は与えられているとしても、
モチベーション・意欲といったものに関しては本人次第と捉えられがちです。
しかし実際には、この気持ちの面でエネルギーを最大化することこそが、
上司に求められている役割なのです。
人は成長を実感することによって、次への成長意欲を高めることができます。
そして、成長実感を高めるにあたり、マネジメントが与える影響は非常に大きいものです。
その一つのスキルとして「褒める」ということがあります。
「褒める=甘やかす」と捉えられがちですが、「褒める」ということは「認める」ということです。
いや、そういう意味では「褒める」と言うよりも、
「できていることに目を向け、伝える」=「促進する」と言った方が正しいかもしれません。
もちろん、何でもかんでも褒めてばかりでは、
「あまり考えてもらっていない」と部下に捉えられてしまうかもしれません。
アメだけでなく、ムチと言えるものは当然必要でしょう。
現状に満足しない姿勢を持たせるためにも。
それでも、ムチばかりのマネジメントでは、部下の成長意欲を減退されるばかりか、
上司の指示通りにしかできない人材を育てることになってしまいます。
結果的には上司の顔色ばかりを伺う人材を。
やり方を教えることはもちろん、できていないことも伝えることが指導育成です。
現状に満足しないように、厳しく接することも成長支援となるでしょう。
ただ、忘れてはならないのが、
成長意欲を高めることこそが上司の重要な仕事の一つなのだということ。
そしてそのためには、成長を実感させられるコミュニケーションが鍵となります。