2012年ロンドンオリンピックに向けて、選手強化の現場から情報を集めて各競技で共有できる体制をつくることが、4/11に話されました。
実行委員長にはサッカー日本代表の岡田武史前監督が就任されたそうですね。
「限られた時間の中で結果を出さなければいけない。
みなさんの間を走り回って汗をかく。まず要望を聞きたい」
より大きな成果をあげていくために、組織内、組織間での情報共有は欠かせないものです。
しかし、実際のところは、社内の情報共有やコミュニケーションが物足りないと、感じられている経営者・管理職の方が多いのではないでしょうか。
このような問題に対して、「コミュニケーション能力がない」と、その原因を個人に委ねることは簡単ですが、「もっとコミュニケーションを」と言われたり、コミュニケーションスキルなるものを教えたりしても、目に見える効果は期待できないでしょう。
そこで今回は、コミュニケーション不全を解決するポイントを“人”ではなく、“組織”にフォーカスした、組織のリーダーに心がけてほしい、情報交換の盛んな職場作りのポイントをご紹介いたします。
【情報交換の盛んな職場作りのポイント】
1.情報交換の場を設定すること
2.リーダーが引き出すことに徹すること
3.共通言語、ルールを作ること
4.リーダーが学習者であること
1.情報交換の場を設定すること
まずは、否が応にも情報交換する場を作る!
朝会やミーティングだけでなく、相互作用が促進されるようなイベントやプロジェクトなどの仕掛けを設計します。
弊社でも委員会というものを作り、業務以外での情報共有を促進するようにしています。
Ex.)理念委員会、成長委員会、会議委員、経理委員会
2.リーダーが引き出すことに徹すること
「意見を出せ」と言いつつ、トップダウンの会議となってしまっていることが少なくないようです。会議のような場では、メンバー間の対話が促進されるよう、
リーダーは問いかけや交通整理に徹することが大事です。
「こうしよう」「こうした方がいい」といいたくなる場面も多いでしょうが、リーダーが指示を出し過ぎると、受身の組織から脱却できません。
結論ではなく、議論のプロセスを主導するようにしましょう。
3.共通言語、ルールを作ること
日常のコミュニケーションが活性化するような、望ましい規範や振る舞いが浸透するようなルールを決めるということです。
弊社では、コミュニケーションの原則として、「GOOD&MORE」が共通言語となっています。
「まずは良いところを見つけて、さらに伸ばしたいことを伝える」というシンプルなものですが、これができてからの方が社内のコミュニケーションが増えたと感じています。
「どう発言すれば、受け入れられるか」という指針が明確なことが大切なのです。
4.リーダーが学習者であること
リーダーは「正解を持つ先生ではない」ということを認識させることも1つのポイントです。
リーダーが部下や後輩からも知ろうとする、学習する姿勢をを持つとは知識・情報のレベルが十分ではないということを組織全体に知らせるサインとります。
4つのポイントを読んでいただき、気づいた方もいると思うが、情報交換が盛んな組織とは、現状に満足しない【学習する組織】なのです。
言うまでもなく、学習する組織とは成長する組織で、さらなる顧客満足、業績の向上、リスクの低下につながります。
そして、そのような組織作りの第一歩は、メンバー個々の問題ではなく、リーダーの組織作りが鍵となるのなのです。
「平凡な教師は言って聞かせる。
よい教師は説明する。
優秀な教師はやってみせる。
しかし最高の教師は子どもの心に火をつける。」
ウィリアム・ウォード(教育学者)