先日、ゴルフのマスターズの大接戦が新聞やテレビをにぎわせましたね。
そこで感じたことが1つあります。
優勝という目標に向かって、1ホールごとにパー以下をねらう。
その優勝も年間のランキングを見越して戦っている。
そして、今後の人生に向けて、今シーズンを戦っている。
当たり前のことを書いていますが、つまり、1つの目標がゴールであり、マイルストーンとなっているのです。
人事制度運用のお手伝いしていて、違和感を感じることは、“期末に達成すべき個人目標“が、最終目標のように運用されている場面です。
目標設定の面談などで、
「昨期はこれだけできたね。よし今期はこれくらいの目標でやってみよう」
という会話は一見普通に感じますが、非常にもったいないと感じます。
評価は処遇を決めるのみのツールではなく、評価結果を活用した部下の指導育成も、本来の機能と考えねばなりません。
企業での個人目標も先術のゴルフの事例のように、
「期末に達成すべき目標は、ゴールでありマイルストーンである」
と考えることで、その教育的機能が十分に発揮されます。
目標設定の面談などでは、
「今期はこれだけの結果が出たけど、そのプロセスでこれだけのことができるようになったからだね。
将来的には、マネジメント職についていきたいといっていたけれど、あと、○○な部分ができるとそこに近づいていくね。
だから、今期は~~な目標に向かって、○○を意識した業務目標を立ててほしい」
といった会話がされることが理想です。
そのためにも、上司は部下の将来像や志向を把握すること。引き出すことに努め、そこにつながる形での期の目標設定を行うことが重要になります。
ゴルフと言えば、やはり石川遼君でしょう。
最後に石川遼さんの小学校6年生のときの作文をご紹介します。
有名な作文ですが、ここにも「1つの目標がゴールであり、マイルストーンとなっている」ことが読み取ることができます。
---------------------------------------------------------------------
『将来の自分』
二年後…中学二年生、日本アマチュア選手権出場。
三年後…中学三年生、日本アマチュア選手権(日本アマ)ベスト8。
四年後…高校一年生、日本アマ優勝、プロのトーナメントでも勝つ。
六年後…高校三年生、日本で一番大きなトーナメント、日本オープン優勝。
八年後…二十歳、アメリカに行って世界一大きいトーナメント、マスターズ優勝。
これを目標にしてがんばります。マスターズ優勝はぼくの夢です。
それも二回勝ちたいです。みんな(ライバル)の夢もぼくと同じだと思います。
でも、ぼくは二回勝ちたいので、みんなの倍の練習が必要です。
みんなが一生懸命練習をしているなら、ぼくはその二倍、一生懸命練習をやらないとだめです。ぼくはプロゴルファーになって全くの無名だったら、「もっとあのときにこうしていれば…」とか後悔しないようにゴルフをやっていこうと思います。
来年には埼玉の東京GCで行なわれる「埼玉県ジュニア(中学の部)」で優勝したいです。今は優勝とか関係ありません。中学生になってからそういうことにこだわろうと思います。高校生で試合に優勝すると、外国に招待してくれます。
その試合で世界から注目される選手になりたいです。
ぼくは勝てない試合には今は出ません。ぼくの将来の夢はプロゴルファーの世界一だけど、世界一強くて、世界一好かれる選手になりたいです。
---------------------------------------------------------------------
世界一強くて、世界一好かれる選手になるために、「どんなマイルストーンを置き」「今は何にこだわるか」そういったことがしっかりと伝わる文章ですね。
石川遼君、今後も頑張ってくださいね!