一昨日、ある研修のフォローアップを行ってきました。
3ヶ月前に行ったOJT担当者研修のフォローアップで、
・実践的なコミュニケーション手法を学ぶ
・アクションプランを振り返る
という、2つを目的として実施してきましたが、今回は「アクションプランを振り返る」に関してちょっと変わった手法をご紹介したいと思います。
「アクションプランの振り返り」は学びの実践やその継続を促すもので、その重要性は“言わずもがな”でしょう。
しかし実際は、
「研修を実施して終わり」
「振り返ってもできなかった理由を並べて終わり」
となっているケースが多いようです。
上記のように「振り返ってもできなかった理由を並べて終わり」という場にしないために、かつ「アクションの改善のヒントを得て更なる行動につなげる」ために、私たちがよく用いる手法に“リフレクティング・プロセス”というものがあります。
進め方としては、5~6人で1つのチームを作り、1人が課題を提示、そして、アクションの相談者が一定の質問を受けた後に、その相談者以外で解決策を話し合うというものです。
提示者はその話し合いを傍らで聞いているだけになります。
「え、相談者本人が話し合いに参加しないの?」
と思われるかもしれませんが、それこそがポイントなのです。
相談者が話し合いに参加しないことで、相談者を中心とした「扇形のコミュニケーション」が発生しません。
代わりに同じ程度の情報を持つメンバー同士のみが話し合いに参加するため、自由闊達なコミュニケーションが展開しやすくなります。
また面と向かって「こうした方がいいよ」と言われるより、傍らで聞く方がそのアドバイスを素直に受け止めやすいようです。
一昨日も実際に参加した受講生からは
「自分で考えるだけでは気づかなかった視点での解決策をもらえた。
周囲の意見を吸収できるやりかたなので、職場でもやっていきたい」
という声が聞かれました。
参加メンバーが対話する時間と、客観的に眺め振り返る内省の時間の両方が話し合いの構成の中に組み込まれているため、納得ある解決への対話と解決へのプロセスが自然に進行します。
さらに、下記のような簡単な進行のポイントを提示するだけで、より多くの意見が出やすくなり、個人で考えたときよりも具体的な行動案を得ることができるのです。
職場の課題やお客様とのトラブル、私生活での習慣など、様々なケースでの改善・解決の新しいヒントが見つかる、この“リフレクティング・プロセス”。
また、“リフレクティング・プロセス”を用いて話し合いを進めることで、参加者間のコミュニケーションが密となり、何か問題があった際にお互いに助け合える人間関係を作ることにもつながります。
・マンネリ化した会議
・ルーティーンばかりの仕事振り
・ギスギスした職場
こんな状況で困っている!ということがありましたら、ぜひ社内でも一度試してみてはいかがでしょうか。