「課長に役割を教えて欲しい」
こんな管理職研修の依頼がしばしばですが、一般論を伝えるだけでは、何も変化は起こらないでしょう。
課長の役割は会社によって異なります。
同じ企業であっても、組織によって異なることさえあります。
そして、環境によって、事業のフェーズによって、部下によっても変わってくるでしょう。
マネジメント研修で自らの役割を認識させるために重要なのは、引き出すこと、考えさせることです。
自らのポジションのあり方について、周囲からのメッセージや会社の現状をもとに、自ら考え、同じポジションのメンバーと話し合い、結論を導き出します。
この形式が非常に効果的と考えるのは、単に役割を認識させるだけに留まらないためです。
このマネジメント研修のメリットは次の3つがあります。
1.自ら考える姿勢を身につける
自らの役割を考えることで、組織の置かれている環境や、部下の状況、上司からの期待を把握するようになります。
「与えられることを待つ、守る」のではなく、「自分から考える、動く」姿勢を醸成します。
2.これまで≠現在・今後
先述のとおり、管理職に求められる役割は、組織の置かれた環境や状況によって変わります。
会社の環境や組織の状況を踏まえた上で自らの役割を考えることで、置かれた環境、自分の役割実践の会社への影響を考える機会となります。
3.共通認識を持つ
ここで悶々と考え、自己完結するのでは、新しい視点も生まれないですし、その場限りとなってしまうことがほとんどです。
一人ではなく、同じポジションの同僚とともに考えたという「場の力」が、職場での自主的な行動につながっていきます。
もちろん、管理職になりたての新任者には基本を伝えることは重要ですが、まっさらな状態だからこそ、役割を限定しない広い視点からの発想が期待できます。