日記というか、ひとり言。

散歩をしていて、スポーツ見ていて、映画を見ていて、漫画を読んでいて思ったこと。

僕らはみんな中間管理職

大変でない仕事はないとは思うが、「中間管理職は大変だよ」という言葉に異を示す人は少ないだろう。

「よく聞く」わけではないが、「しっくり来る」と感じてしまうのは、それぞれの実体験が濃いためだ。

 

f:id:naotohayashi:20210504063722j:plain

 

何が大変か?

それは“板挟み”という言葉に集約されている。

それが“中間”という言葉にはっきりと表現されている。

 

だが、この“板挟み”と戦っているのは、「中間管理職」と言われる課長・部長層だけではない。

 

自分に指示を出す人間も、誰かの指示とあなたの機嫌に挟まれているかもしれない。

チェーン店の店長であれば、本部とアルバイトに挟まれているだろう。

アルバイトも社員とお客様との間に挟まれていると感じているかもしれない。

経営者であっても、社内と株主に板挟みになっているだろう。

子供だって、自我と世間の常識との間で戦っている。

 

つまり、どのような立場にあっても、何かを管理する(自己管理も含めて)立場であり、そこには板挟みが登場する。

この記事のタイトルは、そんな思いを込めてみた。

 

ビジネス上で大事なことは、このことを理解して人と接すること。

「相手の立場になって考える」というのは耳にタコだろうが、もう一歩具体的に「相手も何かに挟まれている」と考えることだ。

上司から何かしらの面倒な指示が出たとして、上司もその上から何かしらの指示が出ていると考える。

その視点を考えることで、適切なアウトプットもできるし、必要性も理解できる。

 

「そんな視点、自分で考える前に上司から教えて欲しい」という声はもっともだが、残念ながらそれが得意ではない。

日本では“右向け、右”の社風がほとんどなので、そういったことを伝えるトレーニングを積んだ上司は非常に少ない。

自分から「教えて欲しい」と頼んだところで、上司からの内心評価が下がるだけなのでおススメはしない。

 

また、交渉の場でこの視点が重要であることは、誰もが経験していることだろう。

こちらの提案を担当レベルでは、同意してくれているのだが、上司が納得していない。

その担当者との会話の中で、上司の意図(=担当が何と挟まれているか)を察知し、それを汲んだ裁定案をする。

ここで大事なのは「誰の」「どんな意思」と挟まれているかを把握することだ。

「誰の」というのはキーマンを理解すると言ことで、その人と直接の接点を持てるだけで、その交渉が好転することは多い。

 

そして、挟まれる相手は上下関係だけではないということも大事な視点。

上司×部下関係だけでなく、隣の部署との調整で悩むことは少なくない。

上から来たものと横との関係で悩む直角型のものもある。

「上司からの指示と家族との約束」といったもの想像しやすいのではないか。

「自己管理も含めて」という言葉を先述したが、ダイエットと食欲の戦いは、「冷静と情熱の間」と呼ばれるほど葛藤が激しい板挟みだ。

 

最後に。

自分が何かで悩んでいるとき、それは何かに挟まれていることが多い。

だからこそ、何と何とに挟まれているか整理するだけで心が楽になることがある。

もちろん、その二律背反を乗り越えられるようになることがベストだが、まずは何に挟まれているかを整理しないと解決もない。

 

悩んでいる人の多くは、自分が何で悩んでいるか理解できていない。