「元気だね、変わらないねとよく言われる。
ただ、“変えてきたので、変わらずにいられる”ともいえる。」
日本経済新聞に不定期連載される三浦知良氏のコラム「サッカー人として」での言葉です。
現在も現役を続ける不屈の46歳のこの人に言われると、説得力が違いますよね。
スポーツ選手に限らず、ビジネスマンにも、俳優にも、芸人にも、ソーシャルワーカーにもあてはまる言葉だと思います。
そして企業という組織においても。
ビジネスマンや企業にこそ、この「変わる」ということが求められているはずなのに、実際は、現状維持のオンパレードだったりして。
失敗を恐れるあまり、非効率と感じながらも同じやり方で進めてしまう仕事。
周囲とのわだかまりをつくらないために、無駄と思いながらも続ける慣習。
このままじゃダメだと思いながらも、甘んじてしまう自分自身。
企業においても、変化のスピードが速い、競合企業が増えている云々ということは10年以上前から言われている話です。
しかし、業務プロセスや組織構造、人事システムや教育内容などあらゆるものが旧態依然としているように思えます。
ITの導入によって、一見仕事の進め方が変化したようにも思えますが、実際はツールが変化しただけでのように感じます。
批判めいたことばかり書いてしまいましたが、言いたいことは「疑ってみる」ということ。
自分の力を、自分の仕事の進め方を、会社の当たり前を、そして業界全体の当たり前を。
その上で、常に前進しているかを確かめることが重要です。
カズの言葉に似た言葉はウォルト・ディズニーの
「ディズニーランドはいつまでも未完成である。
現状維持では、後退するばかりである。」
という言葉を初めとして、多くの人が残しています。
その中でも私が好きなのは、乃木坂太郎原作の漫画『医龍』における、このセリフです。
「腕ってヤツは、上がってると感じてなきゃダメなんだよ。
維持してると思ってんなら、落ち始めてるってことだ。」
いま、自分の腕は上がっているだろうか?