アルティメットというスポーツを大学から初め、今でも社会人チームでプレーしています。
今年も新人が数名は加入してくれ、いろいろな刺激を与えてくれます。
先輩「各自、もう少しストレッチしたら集合ね」
新人「“もう少し”って何分後ですか? 会社の研修で曖昧な点は確認するように教わったので(笑)」
といった掛け合いを見ていると「生意気だな」と思いつつも、この子達は大丈夫だなと思えます。
“大丈夫”とは何に対してか?
各この時期になると各企業の職場ではある症状にかかって、調子を狂わせてしまう新人が少なくありません。
“五月病”です。
五月病とは、新人社員や大学の新入生などが、新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称ですが、「五月病にならないように注意しろ」といって、注意できるものではありません。
新しい刺激をもたらしてくれる新人たちが、そのような状態にならないためには、周囲のケアが非常に重要です。
上司や先輩社員たちは日々のコミュニケーションにおいて、何を意識すると良いのでしょうか。
【五月病対策 三箇条】
1.完璧主義をやめる
新人教育場面で「完璧主義」になってしまうと、できないところばかりが目につきます。
すると、あそこが駄目、ここが駄目、という駄目出しのコミュニケーションになってしまいます。
そうされた場合の新人の陥る精神状態は「焦り」です。
この「焦り」がストレスとなり、精神的不安を引き起こします。
この時期の目標は「Small Step」を設定すると良いでしょう。
小さな目標を一つクリアした達成感が、次のチャレンジ意欲を生み出します。
あくまでも一歩一歩。
小さな成功を大切にし、さらに次の行動を後押ししていきましょう。
2.一人で悩ませない
初めて仕事に向き合うわけですから、大なり小なり行き詰まり、悩みを抱えるのは当然です。
そんな時に、一人で悩んでしまうことが最もよくありません。
上司や先輩が自分のことで精一杯になっていると、知らず知らずのうちに距離ができて、一人で悩んでいることに気がつかず、深みにはまってしまうことがあります。
上司がマメにフォローする、メンターを置くのはもちろん、日誌に周囲からのコメントを付けてあげるだけでも、見てもらっているという安心感を持つことができます。
3.規則正しい生活をさせる
最初の時期に生活のリズムを作らせることは非常に重要です。
間違っても、フォローのつもりで毎晩深夜まで引っ張りまわすようなことの無いようにしましょう。
また、適度に気分転換の機会を作ることも大切です。
本人自身新しい環境での居場所を作ろうと、どこまでも突進してしまう危険性があります。
周りが見えなくなると自分自身で公私のバランスをとるのが難しくなってきます。
将来的な目標が明確であったり、どこまでも負けず嫌いな人であったりすれば、成長期会とも言えますが、全員がそうとは限りません。
特に月曜日の朝に元気のない新人は要注意。
上手に自分の時間を確保しやすい環境にしてあげましょう。
新人を子ども扱いしたり、甘やかしたりするように感じて抵抗があるかもしれませんが、五月病になってからの方が大変です。
健全な心身があってこそ、能率のよい仕事ができ、成長も促進されます。
指導において厳しい部分は持ちながらも、新人が出社することに前向きになれる職場づくりを心がけましょう。