日記というか、ひとり言。

散歩をしていて、スポーツ見ていて、映画を見ていて、漫画を読んでいて思ったこと。

研究職が経営シミュレーション? ~視点を変えて考える~

 

先日、ある企業の研究職の方を対象に、経営シミュレーション研修を行ってきました。

 

新しい事業創造につながる、技術開発ができる研究マネージャー を育てるというコンセプトから発した今回の研修。

机の上だけだった視野をもっと広げ、事業視点・市場視点をもって もらおうという狙いでの経営シミュレーションという内容でした。

今回の研修では、4~5人のグループで、そのグループが同じ業界に属する会社という設定のもと、毎期毎期の経営計画を立てていく というものです。


ケーススタディとは違い、他のグループが競合となるため、互いの戦略次第で、市況は刻一刻と変化します。

また、実際の市場と同じように、景気の波などもあるため、様々な場面での意思決定が求められます。


経営シミュレーション

 

受講生はそれぞれのグループの中で、社長をはじめとして、営業担当や生産担当などの役員を担うのですが、この研修では、普段の研究で は考えない視点での気づきが多く見られました

「R&Dにこれだけのコストがかかり、そのために借金をするという発想がなかった。」

「いいものを作っていれば、勝手に売れるんじゃないの?」

「時間とお金をかけただけのイノベーションでは、他社に真似される」

「財務諸表から人間の気持ちが見える」

 

今回の研修では、研究者が経営視点を模擬体験するというものでしたが、 視点を変えることによって、新たな気づきを得られることは自身の経験からも少なくありません。
たとえばディベートでも、自分とは違う意見の立場であっても、反駁しているうちに意見が変わったり、逆に同じ意見の立場で立論していて も、討論しているうちに矛盾を感じたりと。

 

研修などではどうしても業務直結を考えてしまうがために、対象や職種に合わせたプログラムを選択してしまいがちですが、時には その枠組みを外してみても面白いかもしれません。

階層を超えた少し背伸びをした内容、顧客が必ず学ぶ内容など、また、 背伸びと言う面でいくと、受講生の中から講師役を出してもいいかも しれません。
違う視点で考える機会は発想を広げ、新たな価値を生み出すイノベーションの基盤となっていきます。