日記というか、ひとり言。

散歩をしていて、スポーツ見ていて、映画を見ていて、漫画を読んでいて思ったこと。

職場のマネジメントに見られる “嫁姑バトル”

 

「マツコさん、この湯呑みまだ手垢が残ってるわよ。
しょうがないわね、私が洗っておきますからね。」


「すみません、お母さん。(いちいち、うるさいわね。)」



上記は、ドラマの世界などで見られそうな、嫁と姑での会話の1シーンである。


      嫁姑バトル





嫁の家事に対して細かい点をチェックし、口だけでなく、手も出す。
そんな姑の行動は、家庭内だけでなく職場でも見られることがある。




“部下に任せられない上司”が増えているという。その理由を聞いてみると、

 「自分でやったほうが早い」
 「間に合わないことが怖い」
 「失敗されては困る案件ばかり」

といった声が上司側から聞かれることが多いが、表に出てこない声として、

 「うまく伝えられないかもしれない」
 「断られることがある」

という不安もあるようだ。





声としては様々なものがあるが、その根底には上司に部下を育てるという
意識が希薄であることは間違いないだろう。

さらに言うと、「育てたくない」という心情の上司もいるのではないかと
私は思う。

そして、そんな心情は冒頭に触れた、姑の心情に似た部分があるように感じる。



なぜ、姑は嫁の仕事振りが気になるのか、そしてそこに割って入ってくるのか。

「家を守る自分の後継者として、しっかりしてもらいたい」という気持ちは
1つあるだろうが、別の心情として、こんな面もあるのではないか。



「自分の存在価値を守りたい。自分の仕事を取られたくない」



これまで、愚痴を言いながらも毎日続けてきた家事も、いつしかそれが家庭内
での自分の存在価値を証明するものになっていた。



それが、外からやって来た、どこの馬の骨かもわからない娘にそのポジションを
明け渡さなくてはならなくなる。

最愛の息子の「最も身近な存在」というポジションとともに。

(若干表現が古く、大げさな点はご勘弁)





職場においても同じ心情の管理職もいるのではないか。

仕事で成果を生み出すことは、企業内での存在意義であり、マネジメントという
他者の成果の支援よりも、自分がやったと言えるものが欲しい。



そして、それがこれまで慣れた業務であれば、成果をあげることは容易である
から、なかなか手放しがたくなる。



たとえ任せたとしても、やたらと口をだし、細かい部分にまで指摘をしてしまう。

部下からすれば、「それなら自分でやってくれよ!」とやらされ感とストレスを
募らせる結果となり、関係性の悪化にもつながってしまう。




部下に“仕事を任せられない上司”には、仕事を抱え込んでしまう上司が多いよう
だが、“仕事を任せられない上司”の上には、同じような“仕事を任せられない上司”
がいる可能性が高い。




上司が自分の仕事を手放さないがために、自分もこれまでと同じ仕事やるしかない。
結果として、部下・後輩に仕事を任せることもない。



あえて、その許容範囲を超えるような量・レベル・納期の仕事を任せるようになると、
部下・後輩にできる仕事を任せるしかない状況になる。

一度仕事を任せると、自分がどれだけ楽になるかを知り、どんどん仕事を任せる
ようになる。

そして、自分が楽をするために部下が出来る仕事を増やそうと、部下を育てるよう
になる。



管理職に新たな仕事を任せることが、管理職に変化の姿勢を生む。

その姿勢が若手社員のよいお手本となり、チャレンジ精神を掻き立てる。
そして、同時に若手が成長する機会(仕事)も得ることができるというプラス
のサイクルを生み出していく。