日記というか、ひとり言。

散歩をしていて、スポーツ見ていて、映画を見ていて、漫画を読んでいて思ったこと。

教えるけれど、育てない。

 

管理職研修などで、「部下育成で大事なこと、意識していることは?」という質問を投げかけることがあります。

そこで返ってくるのは、

・ 実例でわかりやすく説明

・ すべてを伝えようとせず、ポイントを絞る

・ 相手のレベルに合わせた教え方をする

・ うまくできたところを褒める

 

どれも間違いではありません。

むしろ、全て大切なことです。

 

ただ、このような回答を聞いていて感じることは、育成 = 業務指導の域にとどまっているということです。

業務を教えることはするが、「この人を育てよう」という思いまでは持てていないと。

 

「育てる」と「教える」。

 

もちろん、育てるためには教えなくてはならない部分もあるので、両者は近しいものではあります。

しかし、似て非なるものであると私は考えます。

 

では、育てようとする人と教えるだけの人の違いは何なのか。

それは視点だと思います。

育てようとする人は相手に対して長期的に「どうなって欲しいか」を考え、ただ教えるだけの人は短期的に「これができて欲しい」と考えます

 

根本はその人と一人の“人間”として向き合うのか、それとも“人手”と考えているのかの違いかもしれません。

 

 

これは企業に限らず、学校教育の現場にも言えることだと思います。

ただ公式を教えるだけなのか、数学を通じて考える力を身につけて欲しいのか。

受験に受からせることを考えているのか、充実した大学・社会人生活を送って欲しいと考えているのか。

視点の違いが、メッセージの違いに現れます。

 

思えば、「いい先生だったな」と思える人ほど、蛇足と思えるような雑談が多かったかもしれません。

そんな先生ほど、生徒に対して「将来こんな人間になって欲しい」という想いが強かったのかもしれません。

 

 

人を育てようとする想いが、つまり相手の将来を考える気持ちが、信頼関係を生み、そして組織へのエンゲージメントを生み出します。

 

 

ある経営者の言葉

大切なこと