日記というか、ひとり言。

散歩をしていて、スポーツ見ていて、映画を見ていて、漫画を読んでいて思ったこと。

上司としての素養を育む時期 ~伝統芸能から思うこと~

「獅子舞」というものをご存知ですか?

僕は東京の中野区出身なのですが、その地元で20数年間、毎年、 祭礼の日に獅子舞の踊り手となっています。

「舞を奉納する」なんて言って。

 

いわゆる伝統芸能というものですが、踊りのマニュアルや笛や太鼓の楽譜などはなく、先輩から後輩へ、時には父から子へ、 口伝で引き継がれていきます

 

獅子舞と聞くと、一人が前足、もう一人が後ろ足となって、頭を噛む、中国でよく見られるものが想像されるかもしれません。

僕が携わる 江古田の獅子舞 はそれとは異なり、一人で立ち、3人で 舞い、五穀豊穣と悪霊退散を祈る行事として行われています。

 

【3人の年齢構成】

女獅子(めじし)・・・小学生~中学生

中獅子(なかじし)中学生~20代中盤

大獅子(たいじし)20代~30代まで

 

基本的には上記のような感じで3人1組となり、祭礼の日には、 昼間から夜中まで組(幕と言います)を変えて、神社の舞台では舞が奉納し続けられます。

 

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3人の中で大獅子となる人がリーダーとなり、師匠のアドバイス や叱咤を受けながら、後輩である女獅子や中獅子に舞を教えていきます。

まさに、伝統芸能。

 

ふと感じたことは、このような「責任を持って教える」という 場が、 地域や学生生活の中で少なくなっているということです。

 

そして、そのような環境の変化が、教えられない上司・先輩社員 の背景ともなっているのでは?と。

 

部活動などでは、先輩・後輩と関係が明確にあると思うのですが、基本的には教えるのは教師や監督。

先輩が教える立場に回ったとして も、アドバイスくらいなんじゃないかなって

スポーツなんかだと、ライバルでもありますしね。

 

それと、最近の小学生・中学生を見ていると、先輩後輩という関係 よりも、 年齢を超えた友達という感覚が強いように感じます。

 

江古田獅子舞の中でも、若手が後輩に教えるという場面が少なく なって います。

 

 

僕ははOJT担当者研修なんかの講師をしていて、

「自分一人で抱え込もうとせずに、 職場全体で新人を育ててください」

と伝えていますが、 果たしてそれでいいのかと自問自答することもあります。

 

まずは、自分の知っていること、できることを精一杯教える。

教えられることを増やすために、手本となるためにも、自分も学び 続ける。

それでも足りないとき、うまくいかない時に先輩・上司や同僚の 手を借りる。

 

熱心に教えてくれる姿勢が、熱心な学びの姿勢を生み出し、そして 職場に尊敬の風土を生み出していきます。

 

いきなり、教える立場に立つことは難しいもの。

学生生活や地域活動の中で、教え、教わる関係を作っていくことが 重要なのかもしれません。

 

(練習風景に興味がある人はこちらから)

www.youtube.com