リーダーシップとは、リーダーが後ろを振り返ったとき、フォロワーが喜んでついてくること
J・クーセズとB・ポスナーは、リーダーシップについて、上記のように解説しています。
ただ前に進む人が必ずリーダーというわけではありません。
「フォロワーが喜んでついてくる」ということが、リーダーであるか否かの判断基準となります。
つまり、地位にかかわらず、誰もがリーダーになりうる可能性があるということです。
リーダーシップを一言で表現するとしたら、何と答えるでしょうか。
「リーダーシップとは、行動力です!」
「リーダーシップとは、牽引力です!」
「リーダーシップとは、決断力です!」
どの答えも間違ってはいないものの、これだという唯一の答えはなかなか見つからないものです。
リーダーシップ研究の世界的権威である、ウォーレン・ベニスは著書でこんな言葉を残しています。
愛と同じように、リーダーシップは、誰もがその存在を知りながらうまく定義できないものである。
リーダーシップは愛と同じようにその存在はわかっていても、直接目で見ることはできません。
それは、「リーダーシップがそれは他者に与える影響力である」という特徴があるからです。
目に見えない、手に触れることができない、他者からもらったり与えたりすることが容易にできない影響力がリーダーシップの正体です。
リーダーシップとは何かといったことを学ぶ研修がありますが、それは本質的ではないでしょう。
リーダーシップは、他者からもらったり与えたりすることが容易にできないからこそ、そこには「自分らしさ」が必要だと私は考えます。
故スティーブ・ジョブスのリーダスタイルは強引さで有名でした。
しかし、そのまま真似したとしても、ついて来る人はほとんどいないかもしれません。
スティーブ・ジョブスだからこそできるリーダーシップのスタイルがあるからです。
誰かの物まねではなく、自分だからこそできるリーダーシップスタイルを知ることが必要です。
そのために、自分らしさとは何か、自分の強みや弱みは何かといったことを知っておくことがとても重要になります。
そして、「自分らしさ」の中心に存在するのが信念です。
“大切にしていること”“こだわり”“価値観”とも言い換えられます。
自分としっかりと向き合い、これらを見定めていくことが、リーダーの第一歩と言えます。