日記というか、ひとり言。

散歩をしていて、スポーツ見ていて、映画を見ていて、漫画を読んでいて思ったこと。

“変人ガリレオ”に学べ! マネジメント層が目を向けるべきことは?

 

累計発行部数は950万部を突破した東野圭吾原作のミステリー小説『ガリレオ』シリーズ。

前シリーズに続きこの4月からのドラマも人気を呈しており、この夏には映画化も決定しています。

 

「全ての現象には必ず理由がある」という信念のもと、超常現象を背景とした難事件を、科学的見地から次々に解決していく主人公の湯川学(大学教授)。

その飽くなき探究心と人の気持ちへの鈍感さから、周囲からは“変人ガリレオ”と揶揄される湯川教授ですが、この「全ての現象には必ず理由がある」という信念には、企業に属するマネジメント層も学ぶべきところがあります。

ガリレオ

 

それにしても、吉高由里子の人気の二極分化は何なんですかね?




■マネジメント層が“変人ガリレオ”から学べること

「全ての現象には必ず理由がある」。

目に見える現象だけなく、その理由(原因・仕掛け)に目を向ける“変人ガリレオ”。

人・組織をマネジメントする際に目を向けてほしいのは、まさにこの“理由”。

特に「うまくいっている理由」です。

 

うまくいかなかったことに関しては、その原因を追求することは誰しもが行なっていることでしょう。

失敗の許されないビジネスの世界では、次の成功のために「うまくいかなかった理由」を明確にすることは重要です。

しかし、「うまくいかなかった理由」を追求することばかりに偏っているマネジメントが多いと感じます。

モノづくりの世界や機械相手であればそれは大切なことでしょう。

しかし、人・組織が相手では「うまいくいかなかった理由」の追求ばかりでは、意欲を減退させてしまいます。

人は「うまくいっていること」を周囲から認知されることで、また自分自身が認知することで、成長実感・存在意義・達成感を感じることができます。

そして、それが次の自主的な行動への原動力となっていることは多くの人が感じていることではないでしょうか。

 

ここで、さらに“変人ガリレオ”から学びたいのはその“理由”にも目を向けること、つまり、「うまくいっている理由」は何なのかということです。



■「うまくいっている理由」に目を向ける3つの効果

「うまくいっている理由」に目を向ける効果は、思いのほか多いものです。

①次もうまくいくための行動を促進させる

結果を認めることも重要ですが、本人としてはそこに至るプロセス、つまり努力を認めて欲しいというのが本音のところです。

努力したこと、知恵を搾ったこと、工夫したこと、そこを認めてもらうことで、その行動を次も続けていいんだと思えるようになります。

何となくうまくいっていることに関しても、うまくいった理由を考えることで、次にもつなげることができるのです。

もちろん現状で満足することなく、「さらに良くするには」と考えることが重要です。

これが結果のみで会話してしまうと、「さらに」という投げかけに対して、「もっと頑張ります」という精神論や回数を増やすなどのアクションに留まり、具体性が乏しくなってしまうのです。


②うまくいっていないことを改善するヒントになる

「うまくいっていること」を伸ばすことは重要ですが、「うまくいっていないこと」「できていないこと」を好転させることも重要であることは言うまでもないでしょう。

しかし、そういったいわゆる「問題」を解決する過程で「原因追求」になってしまうことが非常に多いものです。

原因追求は重要ですが、その「原因追求」の姿勢が「個人攻撃」になり、当事者の「反発」「正当化(言い訳)」、ついには「逃避」を招いてしまうことがあります。

それであれば、「うまいっている理由」に目を向け、それを活かすという発想に切り替えてみてはいかがでしょうか。

「事前準備が入念だから、プレゼンがうまい」

「相手のことを徹底的に調べるから、提案内容がすばらしい」

「毎日翌日のイメトレをしているから、午前中の時間の使い方がうまい」

「負けず嫌いだから、目標達成度がいつも高い」

など、「○○だから」の部分は他の分野にも活かせることが多いのではないでしょうか。

「●●君がいつも見せてくれている○○なところを活かして、次は■■を任せたい」

なんて言い方をされると、頼まれた方の行動意欲が高まります。


③他の人も応用できる

「うまくいっている理由」が明確になると、うまくいっているのは「その人だから」という属人的なことではなくなります。

その理由を共有することで組織全体の成果が上がります。

簡単に言えば、ナレッジマネジメントですが、単なる知識ではなく、仕事の進め方そのものの共有が重要です。


ことはそう簡単にはいかないものですし、原因を突きつめることで解決できることもあります。

しかし、「うまくいっていない理由」を追求することよりも、強みを活かす方が本人としては取り組み意欲が高くなるということを考えると、組織変革の特効薬とも言うことができます。

・上手くいっていることはどんなこと?

・上手くいっている理由は?

・どうすればもっと良くなる?

まずは、この3つの問いかけから始めて見るのはいかがでしょうか。

できている理由