4月も一週間が過ぎ、新入社員を職場に迎える企業も増えてきたのではないでしょうか。
新入社員研修を終えたと言えども、まだまだ学ぶことばかり。
今後の成長に関しては、職場でのOJTがその鍵となってくることは言うまでもありません。
しかし、期待が高すぎるあまりか、初めから完璧を求めすぎてしまっていることはないでしょうか?
初めから完璧を求めすぎると、できていることではなく、できていない点、不完全な点に目が行きがちになり、「ダメ出し」の育成スタイルになってしまいます。
「こんなこともできないのか」と思われることもあるかもしれませんが、初めての職場、初めての社会人生活の中で、新入社員の脳は常に緊張状態にあります。
そんな中では、自分でも考えられないような“うっかりミス”をしてしてしまうこともあります。
そこに、さらに叱責が飛んでくると、もう頭の中はパニック状態。。。
とても、冷静な行動は取れません。
そして、そこにまた叱責が。。。
負の連鎖(泣)は続きます。
「ダメ出し」ばかりの教え方では、教わる側の成長意欲を削いでしまうことは言うまでもありません。
さらに、このような育成スタイルを続けることで、若手社員は、失敗を恐れ、正しいやり方を指示されることを待つようになってしまいます。
若手の課題として、よく言われる「主体性がない」「言われたことしかできない」「指示待ち」といった傾向は、誤ったマネジメントによって生み出されている、と私は考えます。
(もちろん素養の面もありますが)
若手社員に限らなり話ですが、人は肯定されることによって、変化することへの余裕を持つことができます。
「できた」という成功実感を持ち、そしてそれが周囲から認知されることによって、さらなるチャレンジ意欲が生まれます。
そのような成功体験積ませるためには、初めから完璧を求めず「まずは、ここまでやってみよう」というマ小さな目標を設定すると良いでしょう。
プロテニスプレーヤーの松岡修三さんは「身体をひねる」という動きを
「まずは右足一本でたってボールを打って」
「次に左足をふってボールを打って」
と、動作を分解しながら教えています。
「ここを見てほしい」と、分解できる人は、仕事がわかっている人です。
ただなんとなく仕事をしていたり、深く考えずに仕事 をしている人は、分解して、伝えることはできません。
早く成長して欲しいという思いから、多くを求めてしまうかもしれません。
しかし、真に新入社員の成長を思うならば、まずは伝えたいことを整理されることが大切です。